73歳6か月初めての海外留学 in マルタ
~EFの50代から行ける「シニア留学」で海外へ行こう!~
可能な範囲でこれまでの経歴を教えてください。
京都大学農学部農林経済学科卒業。京都大学大学院農学研究科修士課程修了・同博士課程単位取得
麻布大学獣医学部助手・講師・助教授、ミュンヘン工科大学農業園芸学部客員研究員、広島県立大学生物資源学部教授、県立広島大学精鋭環境学部教授を経て、現在、県立広島大学名誉教授 合同会社しかたやすゆき環境農業不動産経済研究所所長(代表社員)
1987年10月~1989年3月まで1年半 ドイツミュンヘン工科大学農業園芸学部に客員研究員として留学
留学・留学先を決めたきっかけはなんですか?
妻が3年計画で英会話の習得を目標にかかげたのが、2021年1月の初頭。「習うより慣れろで、海外に行けば何とかなるのでは」と私から見れば、やや安直的に思えたが、そうは言っても、コロナ禍で一向に海外に行けない状況が続いていた。
そうこうして、海外に行きたいと思うようになったのが2022年4月頃。かといって、旅行会社で海外ツアーを行っているところはなく、それでは、「語学留学」はどうなのかと考え、パソコンやスマホで「英語留学」を検索した。会場を設け。留学説明会を行っていたのが、EFであった。最初、4月末の東京会場に申し込んだが、大阪梅田にも5月14日に同様の説明会があることが分かり夫婦で参加した。
EFスタッフの対応もよく、マルタに行きたいと言ったら、ちょうどマルタから帰ってきて説明会の手伝いに来ていた大学生を紹介してくれ、マルタの情報を聞くことができた。
留学先を決めたのはNHK教育TVで週一回の番組「キソ英語を学んでみたら世界とつながった。」で、マルタが紹介され印象にあったからである。EFの担当者との相談の結果、7月の2週間ベーシックコースでホームステーを希望する旨を伝えた。
留学前の準備についてはいかがですか?
マルタに関する情報収集は、「地球に歩き方」のガイドブック2冊、『Platマルタ』、『南イタリアとマルタ』を買って持って行ったが、行くまではどのようなところかは、実際に行ってみないと分からないことが多い。英語学習はTVの語学番組を見たりしていた。
留学前の渡航準備は、コロナ禍ということで、ややリスクを感じながらも結構コロナ対策の準備が大変であった。そのようなとき、EFの大阪や東京のオフィスに電話連絡やメールをして確認することができ、後から考えてスタッフの対応もよかった。
現地学校・寮での生活はいかがでしたか?
EFの説明では、「寮で共同シャワー、洗濯はコインランドリー」とのことであった。しかし、実際には、豪華なホテル住まいとなったのは(サマーレジデンスで夏だけのようだ)うれしい誤算であった。ただ、最初ホームステーを望んでいたのは、基本料金に含まれているので安く行けるということと、ホストファミリーとの接触で英語が使えるという期待があった。また、寮においても他の留学生とのコミュニケーションができるかもという思いもあった。その点では異なったが、私たちのような老夫婦にとっては、結果として楽しく気楽に過ごすことができた。
ホテルは、朝食がビュッフェ形式でたくさんの料理や果物、デザート、飲み物を楽しめた。また、昼食または夕食としての外食(またはテイクアウト)券を1日1食分をもらえた。
日本でもなじみのある、バーガーキング(ハンバーガー)やピザハット(ピザ)の店もあり、ピザハットは日本とは違い大変良いレストランだった。メニューにはEF用のものが無料である(食券を使える)。
上 ピザハット店のテラスにて 下 EF生用のメニュー
授業についてはどうですか?
授業は、夫婦そろって初心者(BEGINER)コースに入いることができた。期間は2週間で土日は休みである。授業時間は半日で、午前と午後が隔日で、午前は8時からなので、午後のほうが楽ではあるが、午前が授業の時は午後が自由に使えるので一長一短である。
授業はテキストに沿ってはいるが、先生(Ms. Asli Arikan) が大変楽しく、教え方も上手であった。先生は毎回変わらずに同じであった(1人)というのも良かった。うまく、パソコンを使って、その場でネットで検索するなど、説明にWebを利用する工夫をされていた。クラスには丸テーブルが3~4つあり、そこに3~4人が座っていた。
↑アリカン先生(Ms. Asli Arikan)の授業風景
↑グループに分かれての授業風景
印象に残っているエピソードはありますか?
先生と私たち夫婦との授業でのやり取りを以下に紹介します。(以下の私とは妻のことです)
皆の趣味が分かったのも、アリカン先生の質問から。
「What’s your favorite things ? 」(好きなことは何ですか? )
私は、「My favorite things is Watching TV 」(私の好きなことはテレビを視ることです)と答えた。
すると、先生は「What kind of TV programme ? 」(どんなテレビ? )と聞き返した。ええーと、ええーっと…刑事ものって、どう言うんだろう? ドギマギしていると夫が助け船をだしてくれた。
「It's a criminal drama」(刑事ものです)
すると先生はオーバーなジェスチャーとともに笑って、夫に言った。
「ヤスユキ、be careful…」(殺されないように気を付けて)
教室は、ドッと笑いに包まれた。私たち夫婦は、先生にうまくいじられている。 まっ、こちらも楽しいけど~。
アリカン先生は、ここで質問してきた。
「How many years have you been married? 」(結婚何年目ですか? )
ペア参加は私たちだけなので、ことあるごとにいじってくる。
夫は「11 years. second marriage」(11年間で2回目の結婚)と言い、私は「Third time」と指を3本立てた。
アリカン先生に受けた! さも面白そうに手を打ってキャーキャーと笑い、イスに座ったまま器用に教室中を走り回って喜んだ。それからは何度か質問しては喜ぶ。お茶目な先生だ。
留学後の変化はありましたか?
留学中、授業時間以外や休日にマルタの観光をすると、いろんな国の人に質問するようにしたら、だんだんと英語を話すことに慣れてきたように思った。やはり、英語は常に話して、英語や外国との接触が必要に思う。
これからも、できるだけ、そのような機会を持つように心がけたい。
留学を終えて…
わずか、2週間の短期留学であったが、行った国やEFの良さが実感した。このような経験をできたのも、EFのおかげと感謝している。
私たちの体験を面白おかしく日記に書き、かつ、マルタのガイドにも役立つようにとの思いで、夫婦2人で共著『73歳6か月「初めての海外留学」in マルタ』(2023年4月1日発行、風詠社)を出版しました。また、電子書籍でも読めるようになっています。ご関心のある方はぜひご覧ください。
内容は以下のとおりである。
まえがき
第Ⅰ部 留学日記
第Ⅱ部 マルタ共和国のはなし
1 マルタの概要
2 マルタの世界遺産
3 世界最古の巨石文明の謎―国立考古博物館にて―
4 マルタの農水産業、エネルギー、水事情
5 金子さんの話
①マルタの生活について
②政治の仕組みについて
③不動産について
④マルタの教育
⑤マルタの食事
あとがき