世界で共通認識、英語力は必須だ!世界で取り組む英語改革
昨年11月に発表した国別英語能力指数EF EPI 2014の結果では、日本の英語力は26位。グローバル化が加速するなか、今の日本の英語力では、もしかすると、現在のGDP3位といった立ち位置から後退する可能性も出てきています。日本に英語力をつけることは急務といっても過言はないでしょう。 ただ、その考えはどうやら世界でも同じのようです。多くの国で、英語力向上は課題の一つとなっており、現在、様々な政策が打たれているようです。そこで、今回は、冒頭にも触れたEF EPI 2014のレポートより、世界各国の英語学習への取り組みについて紹介します。日本でも取り組んでほしい政策があるかもしれませんよ!
スペイン:学校で過ごす3割の時間は“英語”で過ごす
最も英語力の高い地域(第二言語が英語の国や地域)、ヨーロッパの中で、とくに面白い取り組みをしているのがスペイン。1995年以降、一部の地域の公立学校に対し、学校で過ごす3割の時間を英語で過ごすといった政策を行い始め、2015年現在では、マドリードにある公立学校の半数までその数を広げているそうです。その政策もあってか、EF EPI 2014の結果では、スペインの英語力は世界20位と日本よりも高いランキングとなっています。英語を普段から慣れ親しむ環境づくりは日本も取り入れるべきかもしれませんね。
ドミニカ共和国:海外修士号プログラム、政府が全額負担
中南米諸国の中で、英語力が伸びている国の一つがドミニカ共和国。ドミニカ共和国の最大の貿易相手はアメリカということもあり、国内には、英語のコールセンターが100箇所以上もあるそうです。ドミニカ政府にとって英語教育は必要不可欠。そのため、ドミニカ政府は、海外修士号プログラムに参加した2,065人全員の奨学金を全額負担しました。(2013年)海外修士号を持つ人材が増えることは、英語力だけでなく、英語圏の国々と強い学術的なつながりが築けるということ。今後のドミニカ共和国の躍進に期待です。
ベトナム:政府が宣言「外国語はベトナムの大きな武器になる」
日本や韓国の英語力が伸び悩む中、アジア地域の中で英語力が向上し続けているのがベトナムです。2008年、ベトナム政府が可決したDecision 1400では、2020年までに「外国語はベトナム国民にとって発展の大きな武器となるだろう」と宣言するほど、英語習得には力を入れています。2008年から2020年の期間、言語学習に4.5億米ドルを投入する予定で、その額の85%は「教師」のトレーニングに割り当てられています。指導レベルを上げることで、より早く効率的に言語が習得できるといった考えでしょう。
EF 2015は、どうなる?気になる日本の英語力の“今”
日本のランキングが26位。これは、あくまでEF EPI 2014、つまり、2013年のデータです。社内公用語が英語になる企業が増えたり、オンライン英会話が普及したり、さらに、外国人渡航者が増えた環境も手伝い、日本人の英語への意識は確かに高まっています。2015年11月頃に発表となるEF EPI 2015。果たして、日本の英語力は上がっているのでしょうか?結果に注目しましょう!