バイリンガル に関する10の質問!!
Psychology Todayでバイリンガルに関する10個の質問が紹介されています。
世界の人口の半分はバイリンガルであるという推計もある中で、研究者はバイリンガルの能力に可能性を感じています。バイリンガルに関する質問に答えてみました。
1) どのくらい話せると、バイリンガルと認められるのですか?
バイリンガルは2か国語以上の言語を日常的に使用する人のことを言います。長い間、バイリンガルは複数言語を全て、同じように流暢にしゃべることができる人であると考えられてきました。しかし、これはとても稀なケースです。もう少し現実的なバイリンガルの定義は2か国語以上に触れあって生きている人というものです。
2) バイリンガルの脳と、モノリンガルの脳に違いはありますか?
バイリンガルの脳だけに見られる構造はないと言われています。脳は同じ構造、リソースを使って言語を処理します。しかし、バイリンガルとモノリンガルでは脳が処理する手法に違いがあると言われています。
3) 大人の言語学習者はなまりなく話すことができるようになりますか?
研究者はなまりなく言語を習得することに年齢的限界があることを認めてはいません。しかし、通常は10~12歳、15歳あたりでその限界が来ると言われています。言語の先生のような、やる気溢れる言語学習者は遅く学習を始めたとしても、ネイティブ話者と交流し、その言語が話されている国に滞在し、ネイティブ話者のように話すことができるようになる場合もあります。
4) 第1言語と第2言語を同じように流暢に話すことは可能ですか?
ほとんどのバイリンガルが言語を異なる目的、状況で異なる人と使用します。そのため、彼らは複数言語を同じように話せる必要がありません。流暢さのレベルは、その人がその言語に求めるニーズに関係し、それによって流暢になる領域も決まります。バイリンガルが、複数言語を同じくらい流暢に話せるケースはとても稀です。
5) 親はバイリンガルの子供が言語を混ぜることに注意すべきですか?
子供が言語を混ぜてしまうのは普通です。親もバイリンガルで言語を混ぜて使用している場合は特にそういうことが起こりやすいです。言語を混ぜて使用することと、子供が言語をしっかり学んでいるかどうかは関係ありません。より重要な問題は、いつ言語が習得されるかです。現実に子供がバイリンガルである必要があるならば、そのニーズに合わせて言語学習をサポートする必要があるかもしれません。
6) バイリンガルは異なる言語で夢を見るか?
小規模で行われた調査ですが、バイリンガルの64%が複数の言語で夢を見ることがあると答えています。これも状況や、見ている夢によって、使用する言語が決まっています。
7) 異なる言語を話せることは、バイリンガルの感じ方、考え方に影響していますか?
何人かのバイリンガルは話す言葉によって、自分が異なると報告しています。バイリンガルは話す言葉によって、性格が変わることがあると言われています。これはモノリンガルの人が話す相手によって態度やふるまいを変えることがあるのと同様です。話す言葉によって、話す相手、状況が異なりバイリンガルは話す言葉によって性格が変わることがあります。
8) バイリンガルは話すとき、言語を翻訳しているのでしょうか?
言語を翻訳するのは、言語学習の初期に見られます。バイリンガルになってしまえば、言語を翻訳する必要はありません。
9) 子供が2つの言語に同時にさらされたとき、それはどのように子供の成長に影響しますか?
バイリンガルに関して言われていることで、最も誤解されているのはバイリンガルの子供は言語習得が遅いということです。これを証明する研究はなく、バイリンガルの子供とモノリンガルの子供で言語習得にかかる時間はあまり変わらないと言われています。
10) バイリンガルであることの最も大きなアドバンテージは何だと思いますか?
バイリンガルは異なる人々、文化、国とコミュニケーションを取れます。複数言語を話せることは、新しい言語を学ぶ際にアドバンテージになります。バイリンガルは比較的オープンな人が多く、異なる観点を持ち、文化の理解力が高い傾向があります。
Many thanks to François Grosjean for being generous with his time and insights.
Bibliography:
Bialystok, E., Craik, F. I., & Luk, G. (2012). Bilingualism: consequences for mind and brain. Trends in Cognitive Sciences, 16(4), 240-250.
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Fan, S. P., Liberman, Z., Keysar, B., & Kinzler, K. D. (2015). The Exposure Advantage: Early Exposure to a Multilingual Environment Promotes Effective Communication. Psychological Science, 26(7), 1090-1097.
Morales, J., Calvo, A., & Bialystok, E. (2013). Working memory development in monolingual and bilingual children. Journal of Experimental Child Psychology, 114(2), 187-202.
[参照元]
https://www.psychologytoday.com/blog/between-cultures/201607/10-questions-bilingualism